私が初めて自慰行為を覚えたのは、小学校5年生の時でした。
父の寝室で偶々見つけた、週刊誌。その中に載っていた、性的な体験談のコラムでした。車内でのエッチ体験や不倫体験など、今思えばそれほど過激でもない内容だったようにも思えます。それでも小学生の私には刺激が強く、下半身が熱く火照るような感覚を覚えました。
実はそれまでも、小学校の帰り道で見つけた捨てられたエロ漫画や、友人の家で見つけた男兄弟のエロ雑誌を、友人達とふざけ半分で見たことはありました。友人達の手前ふざけて見ていたそれらにも、うっすらとした興奮を感じていた私。
そして、この時初めて一人で見てしまった大人の本。
コラムに載っている生々しい性的な音の表現の文章だけで、それまでよりも抑えきれないような下半身の疼きを覚えてしまいました。
そして初めて下半身に触れました。それまで読んでいたエロ漫画で、“女はココを触ると気持ちがいい”を何となく知っていた私は、恐る恐る手を動かし、触るとゾクゾクするような切なくなるような……一番気持ちいい突起を小学生ながら発見してしまいました。コラムの挿絵で描かれた、車内で男に身体を弄られている女性の絵を見ながら、そこから聞こえてくるであろうグチュグチュという水音を想像して、自分が求めるがままに指で突起をこねくり回し、知らず知らず力が入った両足がピンと伸び、初めての絶頂を迎えました。
その瞬間は一瞬目の前がチカチカとするほどの衝撃で、『頭が真っ白』。まさにこの状態でした。
それからというもの、10代の頃は本当に毎日毎晩のように、布団の中で自分の下半身に手を伸ばし、自慰行為にはまっていました。
中学生の頃には中に指を入れる事を覚え、自分の中から発せられる粘着質な嫌らしい水音と、手に感じる滑りだけで興奮して、すぐにイけるようになった程でした。とにかく自慰行為が気持ち良くて、自分の匙加減で与えられる快感がたまらないのです。
そして今まで何人も彼氏ができ、何十人とセックスをしてきても、その満足感を与えてくれる人はいませんでした。
行為中にイクことは何度もありましたが、何故だか物足りないのです。
だから私はセックスの後に、相手にバレないように自慰行為をして自分をイかせてあげています。
一番私自身を気持ちよくしてくれるのは、初めてを経験したあの頃から、他の誰でもなく自分自身の手だけなのです。



